ホームページ改善ガイド 01|安全面
古いjQueryを使い続けるリスク
ホームページの動きを支える部品「jQuery(ジェイクエリー)」が古い版のままになっていると、見た目は普段どおりでも、公表済みの弱点が残った状態になります。リスクの中身と、確かめ方、直し方をご説明します。
音が出せない環境では、字幕をオンにしてご覧ください。動画の内容は、このページの文章でもご確認いただけます。
この動画の要点
- jQueryは、サイトの動きを支える共通の部品
- 古い版には、弱点が公表されている
- 早めの確認と更新で、小さな改修で済みやすい
こんな状態なら、当てはまるかもしれません
- ホームページを公開してから、5年以上大きな改修をしていない
- スマホのメニュー開閉や写真の切り替えなど、動きのある部分がある
- 公開後の保守(部品の更新)を、どこにも頼んでいない
- 制作した会社と、今は連絡が取れていない
ひとつでも当てはまる場合は、使っているjQueryの版を一度確かめておくと安心です。
jQueryとは何か
jQueryは、ホームページに動きをつけるための、世界中で使われている共通の部品です。一から作らなくても、よくある動きを簡単に組み込めるため、多くのホームページで使われてきました。
メニューの開閉
スマホでメニューを開いたり閉じたりする動き
写真の切り替え
トップページの写真が順番に変わる動き
入力内容の確認
問い合わせフォームの入力漏れを知らせる動き
例えるなら、多くの家で使われている既製品の鍵のようなものです。便利で広く使われている分、その型に弱点が見つかると、同じ型を使っているすべての家に関係します。
古い版の何が問題なのか
弱点が公表され、新しい版で直されている
jQueryの開発チームは、2020年4月に公開したバージョン3.5.0で、それより前の版にあった弱点を修正しました。この弱点は、外部から受け取った文字列を画面に表示する処理に関わるもので、条件によっては、ページに不正な命令を差し込まれる恐れがあるものです。このほかにも、さらに古い版には別の弱点が報告されています。
やっかいなのは、メニューも写真も普段どおりに動くため、見た目では古さに気づきにくいことです。鍵に例えると、メーカーが「この型の鍵には弱点があります」と公表し、新しい鍵を用意している状態です。
考えられる影響
| 影響 | 内容 |
|---|---|
| 不正な内容の差し込み | 条件によっては、ページに不正な命令や表示を差し込まれる恐れがあります。 |
| 入力内容の流出 | 差し込まれた命令によって、フォームに入力された情報が盗まれる恐れがあります。 |
| 会社の信用への影響 | サイトを見た人が被害にあうと、ホームページや会社への信頼が下がります。 |
ただし、古い版を使っていれば必ず被害が出るわけではありません。弱点を突けるかどうかは、そのサイトでjQueryをどのように使っているかによって変わります。だからこそ、一度きちんと確認しておくことが大切です。
放置すると、直す範囲が広がる
jQueryは、スライドショーやカレンダーなど、ほかの部品と組み合わせて使われることが多い部品です。古い版のまま年数がたつと、組み合わせている部品も一緒に古くなり、更新しにくくなります。早めに手を打つほど、小さな改修で済みやすくなります。
自社サイトの版を確かめる方法
パソコンのブラウザで、次の手順で確かめられることがあります。
- 1ホームページを開き、画面の上で右クリックして「ページのソースを表示」を選ぶ
- 2表示された画面で、キーボードの Ctrl と F を押し、「jquery」と入力して検索する
- 3「jquery-1.12.4.min.js」のようなファイル名や、ファイルの冒頭にある「jQuery v3.4.1」のような表記から、版の番号を読み取る
番号が3.5.0より小さい場合は、弱点が修正される前の版です。ファイル名に番号がない場合や、見つからない場合は、無料の簡易診断で確認いたします。
直し方の流れ
- 1 調べるどの版のjQueryを、どのページで、どの部品と組み合わせて使っているかを確認します。
- 2 更新する公開中のサイトとは別の場所で、弱点が直された新しい版に入れかえます。古い書き方に頼っている部分があれば、あわせて直します。
- 3 確かめるメニュー、写真の切り替え、フォームなどが、これまでどおり正しく動くかを点検してから公開します。
サイト全体を作り直さなくても、部分的な改修で対応できるケースが多くあります。更新後も、定期的に部品の版を見直す保守の体制を整えておくと安心です。
よくある質問
サイトが普通に動いていれば、更新しなくても大丈夫ですか。
弱点は見た目の不具合としては現れないため、普通に動いていても古い版の弱点は残っています。影響の大きさはサイトの作りによって変わるため、一度確認しておくことをおすすめします。
jQueryを更新すると、サイトの動きがおかしくなりませんか。
古い書き方に頼っている部分があると、更新後に動かなくなることがあります。そのため、公開中のサイトとは別の場所で動作を確かめてから入れかえるのが安全です。
他の会社が作ったサイトでも相談できますか。
はい、ご相談いただけます。他の制作会社が作ったサイトの確認や、部分的な改修、その後の保守もお引き受けしています。
サイト全体を作り直す必要がありますか。
多くの場合、部品の入れかえと動作確認といった部分的な改修で対応できます。サイトの作りや古さによって必要な作業は変わるため、まずは無料の簡易診断で状況をお伝えします。
御社サイトのjQueryの版、無料で確認します
使っている版と、更新が必要かどうかを、無料の簡易診断でお伝えします。jQueryの更新だけといった、部分的なご相談も承っています。
- 制作・管理したサイト80件以上
- 全国対応
- お打ち合わせはオンライン
参考にした情報
- jQuery公式ブログ「jQuery 3.5.0 Released!」(英語)
- 米国国立標準技術研究所 脆弱性データベース CVE-2020-11022(英語)
- 米国国立標準技術研究所 脆弱性データベース CVE-2020-11023(英語)
このページの内容は、2026年10月12日時点の情報にもとづいています。